犬も具合が悪いと下痢をする?体調不良の原因や下痢の対処法について
公開日 2020.07.07 更新日 2024.11.17人間と同じく、犬も体調が悪くなると便が柔らかくなったり、下痢をするなど便に健康状態が現れます。大切な愛犬が下痢をしてしまうと飼い主さんも慌ててしまうかもしれませんが、まずは犬の便についてしっかりと理解し、落ち着いた判断をとれるようにしましょう。そこで今回は、犬の便と下痢をしてしまう原因、下痢をしてしまった場合の対処法について解説していきたいと思います。
犬の下痢は体調不良のサイン
犬が下痢をしてしまう原因はたくさんあります。人間が下痢をすると、風邪を引いている時や体調が優れない時がほとんどですが、犬の場合は体調不良時に下痢をするのはもちろん、食事や強いストレスを感じている場合にも下痢をします。
愛犬の健康状態を「病気かも!」と心配する気持ちは悪いことではありませんが、場合によっては自宅内で解決できることや、飼い主さんが気をつけるだけで対処することができる場合もあります。
とはいえ、下痢をしているということは、愛犬の体に異常が起きているというサインになります。まずは余計な負担をかけないためにも、愛犬が下痢をしている原因について探ってみましょう。
急を要する場合の犬の下痢
まず始めに確認するべきは、愛犬の下痢の状態です。ドロッとした泥状の下痢をしているでしょうか。それとも、ほとんど水分に近い水下痢でしょうか。
愛犬の下痢の状態が、上記で挙げたような水下痢だった場合、愛犬の様子を注意深く観察する必要があります。考えられる原因は、愛犬が何か毒性のある食べ物を食べてしまった場合や、病気による原因が疑われます。
食べてはいけない物を食べて下痢している場合
人間の食べ物の中には、犬が食べてはいけない食べ物が存在します。家庭内にある食べ物で、犬にとって毒性のある食べ物は「ネギ類」の食べ物や「チョコレート」「ぶどう」などが挙げられます。
愛犬がこうした食べ物を食べてしまっている形跡はないでしょうか。
この他にもいくつか中毒症状があらわれる食べ物は存在しますが、中毒症状によって下痢をしている場合は自宅内で対処しようとせず、すぐに動物病院に向かうことをおすすめします。
病気の疑いがある場合
ここ数日を思い返してみて、元気がなかったかもと思われる場合や下痢だけでなく、嘔吐なども繰り返している場合はすぐに動物病院に向かいましょう。
病気だった場合は、ここ数日の間で何かしらのサインを出していた可能性があります。これまでの愛犬の様子を思い返し、なにか思い当たる事はなかったかを考えてみましょう。
続いて、愛犬が下痢をしていても急を要する必要がない場合を解説していきたいと思います。
犬が下痢をする原因① 食生活の変化
最近、ドッグフードを切り替えた覚えはないでしょうか。もしくは新しいおやつを与えるなど、今まで与えたことのない食べ物も含みます。
食事による要因で下痢をしている場合、消化が追いつかずに下痢をすることがあります。ドッグフードによって原材料は違うため、犬の胃腸が新しい食べ物を消化するのに手間取っているのです。
1~2日与えて下痢をしたからと言って、また別のドッグフードに切り替えてしまう方もいますが、これでは便を安定させることができません。
食べ物が原因で下痢をしているかも
ドッグフードを切り替える場合は、約1週間程度の時間をかけて徐々に切り替えるのが理想的です。また、おやつ等は便が安定するまで細かくし、少量から与えるようにします。
新しいドッグフードに切り替える初日は1割程度を混ぜるようにし、3日後は3割程度、5日後には5割といったように、愛犬の便の状態をチェックしつつ量を増やし、新しいフードの消化に慣れさせていきます。
アレルギーが疑われる場合も
2週間を超えても便が安定しないようであれば、新しいドッグフードと愛犬の体質が合っていない事が予想されます。この場合、同じ主原料を避けた別のドッグフードに切り替えることをおすすめします。
また一向に便が安定せず、常に下痢をしているようであれば、新しいドッグフードに含まれるいずれかの原材料に対して、アレルギーを持っている可能性があります。
ただし、この場合は下痢だけではなく皮膚の赤みや嘔吐といった症状も見られる可能性があります。大事になる前に動物病院でアレルギー検査を受け、アレルゲンを特定するようにしましょう。
犬が下痢をする原因② 環境の変化
愛犬の暮らす環境が大きく変わるような出来事はなかったでしょうか。
神経質な犬であれば、環境が変わっただけでも下痢をしてしまったり、嘔吐してしまう事もあります。
この場合は愛犬に慣れてもらうほか、方法はありません。よほどのことがなければ、愛犬も次第に慣れていってくれることでしょう。
環境に慣れるまでは、そっと見守りましょう
愛犬が新しい環境になかなか慣れないのは、もしかすると飼い主さんの甘やかしのせいかもしれません。
かわいそうだからと言っていつまでも手助けしていては、愛犬も飼い主さん頼みになってしまい、なかなか自立して環境になれることができなくなります。
少し厳しいようですが、愛犬が新しい環境に慣れないからと言って常に抱っこをしてみたり、常に愛犬をかまってしまうことのないようにしましょう。
疲れて体調不良になる場合も
昨日中、もしくは当日中にドッグランや激しい遊びをしてはいなかったでしょうか。
特に子犬に多いですが、犬は自分の体力以上に遊んでしまったりする場合があります。この場合、もしかすると体力を使いすぎて体調不良に陥っている可能性もあります。
胃腸の状態を正常にするため、おやつなどは与えないようにし、まずはしっかりと休ませるようにしましょう。
犬が下痢をした場合の対処法
便には愛犬の健康状態を判断できるヒントがたくさん隠されており、愛犬の健康状態を把握するために、愛犬の便の状態をチェックするのは非常に良いことです。さらに言えば、おしっこのチェックも欠かせません。
便の状態は「形」「臭い」「色」の3つのポイントをチェックするようにしましょう。健康な時の便は水分を適度に含んでいるので、ビニール袋やティッシュで便に触れた際、便がこびりつくか、つかないか程度の硬さです。
また、カチカチすぎる硬い便はあまり良い便とはいえません。しっかりと形があるかを確認し、適度な水分量であれば形がありますし、ティッシュで掴めない程に水分量が多ければ下痢となります。
便の「色」や「臭い」もチェック
愛犬との生活に慣れてくると、便の状態が変わっていることに気がつくことができるようになります。また、便の色や臭いについても変化がありますので、少し慣れてくれば、色や臭いだけでも健康状態をある程度把握することができます。
便は単なる排泄物ではなく、愛犬の体調を確認するのに必要なものです。確かに汚物ではありますが、普段から便の色や硬さ、臭いをチェックする癖をつけ、万が一体調が悪い場合にもすぐに気がつくことのできる飼い主さんを目指してみましょう。
まとめ
犬が下痢をする原因や対処法について解説してきましたが、愛犬の便で簡易的な健康診断ができる事を、おわかりいただけたかと思います。
万が一、愛犬が下痢をしても「なぜ体調を崩したか」をすぐに把握できれば、愛犬の体調不良に対処することもできますし、病気の早期発見にもつながってくるでしょう。
犬は具合が悪くても口に出すことはありませんし、よほど具合が悪くなってからでなければ、様子に表すこともありません。そのため、日頃からおしっこや便の状態を把握しておくことが大切なのです。