多頭飼いのメリットとデメリット。相性は関係あるの?
公開日 2020.06.10 更新日 2024.11.17犬を複数飼育する『多頭飼い』が年々増加しつつあります。
多頭飼いを始める理由は様々ですが、多頭飼いにはメリットとデメリットがあり先住犬が居るか居ないかでも大きくその効果は異なります。
ここでは多頭飼いについてのメリットとデメリットを紹介し、犬の種類に応じた多頭飼いの方法に相性などが関係あるのかを解説しています。
多頭飼いのメリット
多頭飼いをしたいと思っている人は意外にも多いです。
もちろん費用はかさみますし、医療費も倍以上かかります。
それでも多頭飼いをしたいという理由は、「里親を迎えることになった」「今いる子のお嫁さん(旦那さん)が欲しい」「自分で繁殖させて赤ちゃんから犬を育ててみたい」「寂しさを埋めるために多くの犬に囲まれたい」と様々です。
そんな多頭飼いのメリットをまとめました。
社会性を育むことができる
先住犬が居る家では新しく迎えた犬に対し、成犬とのかかわり方や、飼い主との関係性や主従関係などのルールを教えることができます。
また犬同士の触れ合いが多くなることで子犬はしてはいけないこととしていいことを早く学べるように社会性を育むことができます。
さらに先住犬にとっても子犬が家に来ることで自分の立場を理解し飼い主に甘えすぎたりしないような行動がみられることもあるので先住犬に対しても新しく迎えた子に対してもメリットが大きいです。
留守番や一人の時間で抱えるストレスを軽減することができる犬は留守番する時間が長いとストレスを感じやすい動物です。
犬を放し飼いにしている人でも多い悩みが『留守番中のイタズラ』です。
人間が大好きなので、仕事などで家を留守にして構ってもらえていない時間は暇を持て余してしまうため、家の中のコードや物に目がいき遊び感覚でイタズラをしてしまいます。
またイタズラに対しても飼い主が帰ってきてそのことについて騒ぎ立てると自分のやっていることで飼い主が反応してくれると勘違いし、問題行動に発展してしまうのです。
そうしたことを無くすためにも多頭飼いではメリットになります。
常に仲間がいることで仲間とじゃれあうようになって疲れ他のものに目がいかなくなったり、一緒に寄り添って寝ることでストレスや不安を感じることが少なくなるため自然とイタズラがなくなることも多頭飼いの魅力です。
また旅行なども1泊2日程度であれば1匹で留守番ができない子も家でお留守番ができるようになることもあります。
飼い主の飼育意識を変えることができる
1匹だけを飼っていると必要以上に甘やかしてしまうことが多いです。
例えば、犬のためにおやつをたくさん買って与えてしまったり、ご飯の時間なども人間より先に与えてしまったり、夜寝るときは常に一緒、そんなことはありませんか?
多頭飼いでは飼い主の飼育に対する意識を変えることも可能です。
多頭飼いをすることで、犬に対する愛情が均等になり、おやつやご飯など過保護になりすぎないようにすることができます。
また夜一緒に寝ることが多い飼い主は愛犬の自立心を養うためにもなるべく夜は別々に寝ることをおすすめします。
夜一緒に寝てしまうことで愛犬の自立心が育たなくなり、いつまでも甘噛みやおやつが欲しいなどの要求吠えをするようになってしまいます。
多頭飼いであれば犬同士が夜は引っ付きあって寝るようになります。
すこし寂しいと感じることもあるかもしれませんが犬の自立心を育てることができるのでぜひ見守ってあげましょう。
ペットロスを起きにくくすることができる
ペットロスとは愛するペットと死別したり、ペットが行方不明になってしまったりしたときに精神的ショックからくる疾患や心身の症状のことを言います。
現在ペットロスは大きな社会問題にもなっており、ペットロスで出社ができなかったり、買い物にも行けなくなってしまったりと日常生活に支障をきたすほどです。
そんなペットロスを起きにくくするためにも多頭飼いが良いと言われています。
たくさんの犬から愛情を受けることで1匹旅立ってしまっても寂しさを分散することができます。
多頭飼いのデメリット
多頭飼いのデメリットにも少し触れさせてください。
多頭飼いは決して簡単ではありません。
時間や費用はもちろんのこと、先住犬との相性も重要になってきます。
費用や先住犬に関するデメリットを少し考えてみましょう。
費用は倍かかる
今1匹にかかる費用が倍になると考えておきましょう。
費用には
- フード代
- ペットシーツ代
- おもちゃ代
- おやつ代
- 病院代
- ワクチン代
- ペット保険代
などが主になってきます。
特に費用がかさむのが
フード代、病院代、ワクチン代、ペット保険代です。
フードに関しては先住犬のフードが口に合わない場合や、まだ子犬の場合は新しく迎えた子専用のフードが必要になります。
そうすると金額は単純に2倍というわけではなくその子に合わせたフードの価格が必要になります。
病院代に関しては先天性の病気や遺伝性の病気、突発性の病気に対しても柔軟に対応していかなくてはなりません。
先住犬が健康だからと言って新しく迎えた子が病弱ではそこに費用が掛かってきてしまいます。
ワクチン代やペット保険代に関しては単純に2倍になる計算をしておきましょう。
それを毎年決まった金額払えるのかをよく考えましょう。
家族との時間や協力してくれるか
ペットが増えるということはその分ペットにかける時間や手間も増えるということになります。
まずは家族が協力してくれるのかしっかりと確認しておく必要があります。
散歩やご飯、ケージの片付けなど今まで1人で出来ていたとしても今度はすべてにおいて負担も2倍になります。
家族の協力なしでは成り立たない部分が出てきますのでよく話し合いましょう。
先住犬との相性が悪いこともある
飼い主が良かれと思って新しい子を連れてきても先住犬と相性が悪いとかえって先住犬のストレスを増やしてしまうことになります。
先住犬の性格をよく理解したうえでどんな子が先住犬に合うのかを考えながら新しい子を探すことをおすすめします。
年齢が近い場合には縄張り争いが起こる可能性がありますし、年齢が離れている場合は先住犬のストレスになってしまうことを必ず念頭に置いて考えるようにしましょう。
犬の相性に性別や犬種は関係ある?
相性に性別や犬種は大いに関係があることが分かっています。
性別ではできれば同性の組み合わせは避けたいです。
特にオスの場合男性ホルモンの影響から縄張り意識で警戒心が強く「同種間攻撃行動」といった問題行動に繋がってしまう可能性があります。
メス同士の場合も排斥する傾向がありますのでなるべくオスメスで飼育するのが望ましいです。
繁殖が心配な場合は避妊去勢を行いましょう。
犬種はラブラドールやボーダーコリーなどの洋犬は比較的にフレンドリーで多頭飼いに適していると考えられています。
しかし、柴犬やスピッツなどの原始的な犬に関してはテリトリー意識が強く多頭飼いには向かない場合もあります。
しっかりとした知識をもってお迎えしましょう
多頭飼いは飼い主の個人的な判断で決められるものではありません。
飼育には費用や時間はもちろん倍かかりますし、世話に関しては家族の協力が絶対条件になります。
また先住犬の性格や年齢から今迎えるべきなのか、もう少ししてからのほうが良いのかを判断することも重要です。
また多頭飼いはメリットになることも多いですが必ずデメリットもあることをしっかりと頭に入れておきましょう。
しっかりとした知識をもって新しい犬をお迎えし、素敵な多頭飼いライフを送ってください。