【基礎】犬の初めてのシャンプーに必要なもの、洗い方やコツをご紹介
公開日 2020.07.13 更新日 2024.11.18いつもペットサロンにトリミングを出しているけど、今日は家で洗いたい、汚れたからシャンプーをしてあげたい、初めてシャンプーを行う。そんな時に必要なものや手順をしっかりと知っていなければ、シャンプーの仕方次第では洗い残しから皮膚炎になってしまったり、綺麗になっても痒がったりしてしまいます。ここでは初めてシャンプーを行う際の基本中の基本をご紹介したいと思います。
初めてシャンプーを自宅で行う際の参考にしてください。
犬はどのくらいの期間でシャンプーが必要?
シャンプーは基本的に汚れが目立っていたり、被毛の臭いが気になったタイミングで行います。
人間は毎日お風呂に入りますが、犬は皮膚に皮脂腺があり、皮膚の乾燥を防いだり、水をはじく能力を持っているため頻繁にシャンプーが必要なわけではありません。
なので、汚れが激しいときや皮膚の匂いが気になる程度の『月1でのシャンプー』をおすすめします。
また短毛種や長毛種などの毛質の種類によってもシャンプーするタイミングは異なりますのであくまで月1は目安として考え、それよりも汚れや臭いがひどければその都度シャンプーを行うようにしましょう。
何を準備したらいいの?
それでは実際にシャンプーを行う際に必要なものを集めていきましょう。
下記に揃えてほしいグッズを紹介していますのでぜひメモしておいてください。
【ペット用バスタブ】
市販で「ペット用バスタブ」と検索するとペット専用の洗い場のようなバスタブがあります。
小型犬~中型犬に関してはペット用のバスタブを利用することをおすすめします。
また筆者の場合は市販のトタン素材のたらいを使用しています。
最近ではたらいの種類も豊富で折りたためるエラストマー製のたらいもあるので愛犬の大きさに合わせて検討してみてください。
【滑り止めタオル】
浴室で犬にシャンプーを行う時は浴室の床で犬が滑ってしまわないように滑り止めのタオルを用意しておくと良いでしょう。
またスノコでも代用が可能です。
滑り止めのタオルは犬の毛が抜け落ちた時に排水溝に落ちていくのを防いでくれる役割もあります。
また排水溝には念のためヘアキャッチャーを用意しておくと後の片付けが楽になります。
【スリッカーブラシ】
忘れてはいけないスリッカーブラシ。
シャンプーをする前に絡まった毛玉を流すために必要になります。
スリッカーブラシをかけることでシャンプの浸透も格段に上がりますので是非準備してほしいものです。
シャンプー中は泡立ちをよくするためにラバーブラシやグローブ型ブラシを使用するとおすすめです。
ラバーブラシ、グローブ型ブラシは使用した後も水でサッと綺麗に流せるので使い勝手が良いのでぜひ試してみてください。
【犬用シャンプー(リンス)】
自宅にある人間用のシャンプーは洗浄力が犬にとっては強すぎるものや、刺激が強すぎるものもあるため犬用のシャンプーを必ず使用するようにしましょう。
犬用シャンプーも人間同様種類が豊富です。
臭いに特化したものや、被毛ケアに特化しているものなど飼い主の目線で選べるようになっています。
皮膚に疾患がある犬の場合は獣医師と相談し、市販のものでも良いのか、または獣医師の指導の下アドバイスをもらったシャンプーを購入するようにしましょう。
またリンスも必要があれば購入しておきましょう。
シャンプーだけでは被毛がぱさぱさになってしまい乾燥してしまうことがあります。
リンスでしっかりと被毛を守ることも重要です。
【吸水性のあるタオル】
タオルは必ず用意しておきましょう。
大きさはバスタオルくらいの大判の大きさをおすすめします。
中型犬や大型犬の長毛種は1枚ではふき取れない場合がありますので複数枚用意しておくのもおすすめです。
また犬の毛が付きやすいのでいつも使っているものではなく犬専用のものを用意してあげてください。
ペット専用の吸水性のあるタオルで水を絞れば何度でもすぐにふき取れるといったタイプのものもあります。
【ドライヤー】
ドライヤーは私たちが日常で使っているものを使用して問題ありません。
自然乾燥をしてしまうと菌が繁殖しせっかくシャンプーで臭いが取れたのに、また生乾きのようなにおいが発生してしまうことがあります。
ドライヤーによっては温度が高い場合があります。
犬の地肌は高温に弱いのでドライヤーを当てる場合はなるべくタオル越しで当てるか、離したところから風を送るようにしましょう。
中型犬や大型犬で費用に余裕がある場合は犬用のドライヤー(固定できるもの)があるとドライヤーを行うのが楽になります。
【シャンプーを泡立てるバケツとスポンジ】
犬の皮膚上や人間の手でシャンプーを泡立てようと思ってもなかなか泡立ちません。
シャンプーをするのであれば被毛の根元まで届くようになるべく泡立った状態で被毛を洗いたいです。
そのために用意するのが100均などで売っている小さめのバケツと、食器を洗う時などに使用するスポンジです。
シャンプーに少量の水を混ぜスポンジで揉むように泡立てると簡単にシャンプーを泡立てることができます。
準備に時間がある方はぜひ用意してみてください。
シャンプーを家で行う5ステップとポイント
次にシャンプーの手順を確認していきましょう。
シャンプーの手順は全部で5ステップあります。
各注意事項やコツもまとめていますので確認してください。
全身にお湯をかけ皮膚に浸透させる
シャワーのお湯の温度は36~38度くらいのぬるま湯がちょうど良いです。
冷たすぎると風邪をひく原因になりますし、暑すぎてしまうと逆に皮膚炎ややけどをしてしまう可能性があります。
シャワーは全身に浸透させていきます。
この時顔を最初にやってしまうと嫌がる可能性がありますので背中や肩あたりからシャワーを当てていくと良いです。
【ポイント】
このときシャワーは犬の皮膚に当てながらお湯をかけていきましょう。
お腹の部分は背面からシャワーを当て人間の手でお腹の部分を軽くたたくようにすると良くお湯が浸透します。
シャンプーを首から背中にかけて揉み込む
泡立てたシャンプーを
- 首
- 肩
- 背中
- 腰まわり
- おなか
- 尻尾
- 四肢
- 頭
- 耳
- 顔
の順番で洗っていくようにしましょう。
【ポイント】
人間がシャンプーを行う時の様に強くゴシゴシしながら洗うのは良くないです。
指の腹で被毛を揉み込むようにして洗っていきましょう。
足先の間は汚れやすくまたカビが生えやすい箇所です。
1本1本しっかりと洗いましょう。
顔を洗う
目の中にシャンプーの液が入らないように顔を洗っていきます。
涙やけが多い子は特に目の下を重点的に洗ってあげるようにしましょう。
またドッグフードなどで口の周りは汚れやすく毛が固まりやすいので口周りもしっかりと汚れや毛玉を取り除いてあげましょう。
頭から全体をすすいでいく
すすぎの順番は頭から行います。
- 頭
- 顔
- 耳
- 首
- 肩
- 背中
- 腰まわり
- おなか
- 尻尾
- 四肢
の順にすすいでいきます。
すすぎをしっかり行わないとシャンプーが残ってしまい皮膚トラブルや、菌やカビが繁殖し痒みの原因になってしまいます。
最後に目元はしっかりと洗いましょう。
この時目に多少のお湯が入ることは問題ありませんのでしっかり洗い流してください。
【ポイント】
頭を流すときは犬のおでこにシャワーのヘッド部分を押し付け顔にお湯が伝うようにして流しましょう。
また鼻に水が入ると犬はとても嫌がりますので鼻をすこし上に向けた状態で洗い流していくのがおすすめです。
タオルで良く拭きドライヤーをかける
タオルで身体を拭くときはタオルを複数枚使用し、しっかりとタオルドライをしていきましょう。
ペットサロンに1度も行ったことが無くシャンプー自体が初めての犬はドライヤーの大きな音にびっくりしてしまう犬もいますのでドライヤーが初めての場合は遠くの方でドライヤーの音を聞かせてからドライヤーで乾かすようにしましょう。
ドライヤーの温度が高い場合はドライヤーでやけどしてしまうことがあります。
なるべく20センチ以上離した位置からドライヤーを行うようにしましょう。
早く乾かすためにブラシを利用して逆毛を立てながら行うと乾きやすいです。
【ポイント】
温風と冷風を使い分けるのもおすすめです。
温風をずっと使用していると犬の皮膚は熱を持ってきます。
そのタイミングで冷風を使いスリッカーブラシなどで毛並みを整えたりすると乾いたときにフワフワの仕上がりになります。
初めてのシャンプーも覚えてしまえば簡単
初めてのシャンプーってドキドキしますよね。
でも用意するものをしっかり用意して手順やコツをしっかりと覚えれば誰でもできます。
中型犬や大型犬はサイズによっては大変なので2人がかりで行うこともおすすめです。
犬も慣れてくるとシャンプーが気持ちいいと感じてくるはずです。
シャンプーは愛犬と飼い主のコミュニケーションを高める最高の機会です。
ぜひマスターして愛犬にシャンプーをしてあげてくださいね。