犬の吠え癖をやめさせたい!無駄吠えの正しいしつけ 方や直し方とは?
公開日 2020.06.10 更新日 2024.11.18犬を飼っている方が多く悩まれているのは吠え癖ではないでしょうか?
来客時に吠えたり、散歩中通りがかる人に端から吠えたり、人間がご飯を食べている間ずっと吠えている犬もいます。
犬の吠えは家族のストレスになるだけではなく、近所迷惑や騒音でトラブルが発生してしまう可能性もあります。
吠え癖は正しいしつけ方、正しい治し方を行えば改善できるものが多いです。
子犬だけが改善対象ではありません。成犬であっても何歳であってもしつけ直しをすることができるのでここで正しいしつけ方について学んでおきましょう。
犬が吠えるのはナゼ?
犬が吠える原因として考えられるのは4つあります。
- 要求吠え
- 恐怖や威嚇による吠え
- 主従関係の逆転による吠え
- 夜鳴きや遠吠え
愛犬がどんな吠え方をしているのか最初に知ることが大切です。
要求吠え
自分の要求を叶えるために吠えます。
例えば
- 遊んでほしい
- ご飯が欲しい
- ケージから出してほしい
- 抱っこしてほしい
- (人間が食べているご飯に対して)そのご飯が欲しい など
おねだりをする時などに良く吠えるかと思います。
このような場合は以前に「吠えたらご飯がもらえた」「吠えたら抱っこしてくれた」そういった記憶から『吠える=要求を満たしてもらえる』と勘違いしてしまうことが多いです。
ですから、要求を呑んでしまい甘やかしてしまうとさらにエスカレートしてしまいます。
恐怖や威嚇による吠え
恐怖心や警戒心、威嚇の意味で吠える場合です。
例えば
- インターホンの音
- 来客時
- 救急車のサイレンの音
- 普段聞きなれない音楽 など
敏感に反応することがあります。
この吠えは自分の縄張りに知らない人や聞きなれない音が入ってきたことによって興奮して吠えていることがほとんどです。
それによってうるさいからと抱き上げてしまったり、撫でで落ち着かせようとしてしまうと逆効果で、縄張りを守ったことを褒めてもらえていると勘違いしてしまいます。
主従関係の逆転による吠え
主従関係が逆転し、人間より犬のほうが偉いと勘違いしてしまう犬もいます。
例えば
- 人間よりも先に犬のご飯が出てくる
- ソファーの上に犬が登って自分はラグの上など立地的に犬の方が高くなるようになっている など
自分たちよりも犬を優先してしまうことで起こりうる吠えです。
もともと犬は群れで暮らしている動物で、上下関係のもと生活をしていました。
飼い主と愛犬の関係が逆転してしまうことで、犬は自分をリーダーだと勘違いしてしまい
そういった勘違いから気に入らないことがあれば吠えて飼い主を従えようとします。
夜泣きや遠吠え
特に昼や深夜帯は一人でいる時間が多く寂しさのあまり遠吠えをすることもあります。
犬の遠吠えには2種類あり
- 感情表現としての遠吠え
- 何かの音に反応しての遠吠え
があります。
犬は本来群れで暮らしている動物だと先述しましたがそのため一人になってしまうととても寂しがる動物でもあります。
飼い主にかまって欲しかったり、純粋にストレス解消のために吠えることもありますが、その原因は様々です。
しかし、夜中に遠吠えなどがあると近所迷惑にもつながり騒音トラブルにもなる可能性があります。
しつけをする前に知っておくこと
しつけをするには飼い主の忍耐と心構えが必要です。
ですが犬がどんな動物かということ吠えやすい犬種を理解しておけば少なからずしつけに前向きになれるはずです。
そもそも犬は吠える動物
犬のほとんどは人間の手で改良され誕生しています。
その背景は様々で
- 狩りをするための猟犬に
- 羊を上手に指揮するための牧羊犬に
- 可愛らしさや愛らしさを追求した愛玩犬に など
私たちの仕事を支えるために誕生しました。
特に猟犬に関しては飼い主に危険を知らせる役割を果たしていることや、警察犬などは危険物を判断し人に知らせるために吠えるのは当たり前の伝達手段として利用しています。
しかし、私たちの日常生活ではその当たり前の吠えを治すことが必要だということを念頭に置いてしつけをする必要があります。
吠えやすい犬種
仕事柄、吠えやすい犬というのももちろん存在します。
『牧羊犬や猟犬』、『小型犬』です。
【牧羊犬】
オーストラリアンシェパード・ボーダーコリー・ウェルシュコーギーなど
【猟犬】
ジャックラッセルテリア・ダックスフンド・柴犬など
【小型犬】
チワワ・・ポメラニアン・パピヨンなど
しかし、小型犬でもあまり吠えない犬種がいます。
鼻ペチャな顔の短頭犬種です。
【あまり吠えない小型犬】
フレンチブルドッグ・パグ・ペキニーズなど
上記で説明した犬種は一例です。
育った環境や両親犬の性格なども影響するので一概に小型犬が吠えるとも言い切れませんし、短頭犬種が吠えにくいとも限りません。
吠え方別!正しいしつけ方、治し方
要求吠え→無視
要求吠えには【無視】をすることが解決策につながります。
犬がどんなに要求吠えをして求めてきてもかまってはいけません。
徹底的に無視するように心がけましょう。
最初はかわいそうと思う人が多く、犬もワンワンといった声からクゥーンといった声に変わることもありますがここが忍耐勝負です。
途中で反応してしまうと「吠え続ければ反応してもらえる」と勘違いして無駄吠えがさらにエスカレートします。
無視をし続け、吠えるのを止めた瞬間に褒めてあげることで「吠えなければいいのか」と学習します。
恐怖や威嚇による吠え→アメとムチ
恐怖や威嚇による吠えには【アメとムチ】をすることが解決策につながります。
犬が恐怖や警戒で吠えているときは、手を叩いたり、何かものを床に落として大きな音をたててビックリさせていあげることが重要です。
驚けば警戒心は解け鳴き止んでいるはずです。
その瞬間に褒めてあげることで「鳴くのを止めたら褒められた」「びっくりするから吠えるのを止めよう」と自発的に吠えなくなります。
大きな音で鳴きやまない場合には、コマンド(スワレ、フセ)などで覚えさせてくことも可能です。
コマンドができた時にはご褒美を与えるようにして「座ったらご褒美がもらえる」といった考えを覚えさせるのも一つの手段です。
恐怖や威嚇による吠えはなかなか治りにくいです。時間をかけて治していくようにしましょう。
主従関係逆転による吠え→威厳
主従関係逆転による吠えには【威厳をみせる】をすることが解決策につながります。
犬が何もしていないのに私たちに向かって吠えるときや何かをかじっていても止めないときは主従関係が逆転してしまっている可能性が高いです。
その場合は飼い主が威厳を見せる必要があります。
犬が吠えたらその瞬間に強く「ダメ!」と声を出し、犬の前に立ちましょう。
ほかにも吠えた瞬間にコマンドをかけることも効果的です。
飼い主として威厳を見せることで自分がリーダーだと思っている犬に上下関係をわからせてあげることができます。
また普段から目線は犬より上の目線を保つように心がけてください。
犬は立地上下に見えるもの(赤ちゃんなど)を自分より下の存在だと思います。
そのため飼い主との上下関係を守るためには犬よりも高い視点で生活することが大切です。
夜泣きや遠吠え→無視、別の音
夜泣きや遠吠えには【無視または別の音を聞かせる】をすることが解決策につながります。
夜泣きや遠吠えを対処するには原因を突き止めることが大切です。
上記でも犬の遠吠えには2種類の理由があると解説しましたが、寂しがっていれば、寝る前にたくさん遊んであげることが大切です。
これでもかと思うくらい遊んであげることで犬は疲れ満足します。
また何かに反応して吠えている場合は別の音で気を紛らわせてあげると良いでしょう。
夜に何かの音を感じて吠えてしまう場合は音楽などをかけてあげながら寝ることも効果的です。
吠える=叱るではないことを覚えておこう
吠えたことに対して良く叱ってしまう飼い主がいますが、犬にとっては「なんで今僕は叱られたの?」と思う子がほとんどです。
叱ることで犬にとっては分からないことへのストレスになってしまい、そのストレスから遠吠えや人間に対しての不信感を抱き吠えるように癖付けされてしまいます。
犬が吠えるには理由があり、もちろんその理由を適切な対処をすることでやめさせてあげることもできます。
愛犬が吠えている原因をしっかりと理解し、飼い主ができる最善の方法でしつけしていくことが犬の無駄吠えをなくす一番の治し方なのです。