飼い主や家族に攻撃的になる理由とは?犬のストレス対策と解決法について
公開日 2020.08.06 更新日 2024.11.18愛犬が飼い主さんや家族に対して、急に攻撃的になることはないでしょうか。もしかすると愛犬は、強いストレスを感じている可能性もあります。もしそうであれば、ストレスを感じさせている原因はわかるでしょうか。
犬は不必要に飼い主さんや家族に対して攻撃的になる動物ではありません。何かしらの原因が隠されているはずです。そこで今回は、犬が家族に対して攻撃的になる理由や対策について解説していきたいと思います。
飼い主(家族)に攻撃的になる犬
飼い主さんや家族に限らず、攻撃的になる犬には何かしらの理由が関係しています。
確かに気の強い性格、気の弱い性格など、犬によっても性格は異なりますし、気の強い犬であれば喧嘩もいとわないという犬も少なくはありません。しかし、何かの対象に対して攻撃的になるというのは、ペットとして良いことではありません。
犬が攻撃的になる場合には、すぐにしつけをし直す必要がありますが、まずは犬が攻撃的になる原因や要因が何なのか、日頃の飼育環境も含めて探ってみましょう。
犬へのしつけが理由で攻撃的になる事も
日頃の飼育状況を振り返り、愛犬が何か失敗した際に頭を叩いたり、飼い主さんが威嚇するようなしつけの仕方をしてはいないでしょうか。
しつけ教室によっては叩いて調教を行う所もありますが、基本的に叩いてしつけるというのは恐怖を与えてしつける形となるため、飼い主さんがリーダーであり、常に怖い存在である必要があります。
ペットとして飼育するうえで、日頃から愛犬に対してどのような態度で接しているでしょうか。愛犬が歯向かえないような、絶対的な存在でしょうか。
愛犬が飼い主さんに対し攻撃的になっているようであれば、愛犬にとって飼い主さんはそれほど怖いと感じている相手ではないようです。また、家族に対して攻撃的な場合は、自分よりも下と思って接してきているのでしょう。
しつけで犬の気持ちを傷つけない対策を
日頃から叩いてしつけを行っている場合は、すぐに叩くしつけは止めましょう。恐怖を与えるのであれば、驚かせることのほうが効果的かもしれません。
また、犬の性格に適したしつけ方があります。この場合は、恐怖を与えてしつけるよりも、別の方法でしつけを行ったほうがスムーズに解決するかもしれません。
恐怖を与えてしつけるということは、普段の生活でも愛犬に厳しく接する必要があります。これを一貫してできないのであれば、叩くことは止めたほうが良いでしょう。
しつけによって攻撃的になっているのであれば、犬の気持ちを傷つけないようなしつけを行うなど、しつけの方法を考え直すことが大切です。
体調が悪くて飼い主や家族に攻撃的になる事も
以前は攻撃的になることがなかったのに、ここ最近で攻撃的になってきたと感じた場合、もしかすると愛犬の体にトラブルが発生している可能性もあります。
犬は痛い時や、体調の悪い時も「傷」を隠そうとします。そのため、一見すると普通に生活しているようでも、飼い主さんや家族に対して攻撃的に接し、傷を負っていることを悟られないとしているのかもしれません。
例えば、傷を負っている場合はその患部に触れようとした際に、攻撃的になる場合があります。愛犬を抱き上げようとした時や、撫でようとした際に攻撃的なることはないでしょうか。
異変があれば、すぐに動物病院へ
何か怪我をしたような覚えや、食欲が無いといった症状はないでしょうか。いずれの場合も、検査のために動物病院で検査を受けてみた方が良いかもしれません。
このケースですと、状態が良くなれば飼い主さんや家族に攻撃的になる事もなくなり、以前と同じように接するようになるでしょう。
強いストレスが理由で攻撃的になる犬も
最近、飼育環境が大きく変わったということはないでしょうか。犬の中には飼育環境が変わることで強いストレスを感じ、飼い主さんや家族に対して攻撃的になってしまう子もいます。
引っ越しなどで大きく環境が変わった場合はもちろん、前は散歩に出ていたのに散歩に行く機会がなくなったという場合や、連日のように工事がうるさい場合なども含まれます。
また、新たに犬や動物を迎え入れた場合にも、先住犬となる犬はストレスを感じてしまいます。
今までは攻撃的でなかったのに、環境が変わってから攻撃的になったということであれば、かなり強いストレスがかかっていることが予想されます。
気持ちの切り替えなど、ストレスを溜めない対策を
愛犬にストレスがかかって攻撃的になっている場合は、愛犬のストレスを発散できるような対策をとるようにしましょう。ストレスが軽減されてくれば、犬の攻撃的な部分も少しずつ緩和されていきます。
環境を元に戻すことが解決策になる場合もありますが、飼い主さんや家族の生活もあります。変えられる環境であれば元に戻す方が早いですが、慣れさせるという事も大切なしつけです。
また、改めて「攻撃的になることはいけない事」という認識を持たせることも大事です。ストレス発散も必要ですが、もしかするとしつけも必要になっているかもしれませんので、改めて愛犬との関係を見つめ直してみても良いでしょう。
攻撃的になる犬のストレス対策
犬が攻撃的になってしまう原因の多くはストレスによるものです。上記でも説明してきた以外にも、犬がストレスに感じる出来事は多いものです。
どうしても原因がわからないということであれば、まずは犬のストレスを軽減させるための対策を講じるようにしてみましょう。
活動量を増やしてストレス対策を
もしかすると愛犬は運動不足でストレスが溜まり、飼い主さんや家族に対して攻撃的になってしまっているのかもしれません。
「毎日散歩には行っているけれど」という場合は、散歩の時間をあと10分でも良いので伸ばしてみたり、週に1回はドッグランに連れて行ってあげるなど、愛犬が発散できるような時間を設けてあげると良いかもしれません。
特に若い犬は運動量も多く、エネルギーを持て余している事が多いです。動くのが好きな犬であれば、思い切り走り回ることでストレスを解消し、攻撃的な気持ちも穏やかになっていくようになります。
愛犬だけの時間を設けてストレス対策を
毎日、「愛犬だけの時間」を設けているでしょうか。5分でも10分でもよいので愛犬とだけ向き合う時間を作り、愛犬との関係を再構築してみましょう。ブラッシングなどのお手入れでも良いですし、遊ぶ時間にあてても良いでしょう。
愛犬が攻撃的になっているのは、飼い主さんの気持ちを向かせたいという時や、つまらないと感じている時もあります。
とにかく愛犬が「自分の方を向いている」と感じることが大切です。今一度、愛犬と飼い主さんの気持ちを共にし、愛犬を大事に思っていると感じさせることから関係修復を行ってみましょう。
揉め事を解消してストレス対策を
家族間で揉め事や、言い争いが多くはなっていないでしょうか。
犬は人の感情や行動に敏感な動物です。ペットと言えど、愛犬も家族の一員です。家族間で揉め事があれば、愛犬も口を出さずにはいられないのでしょう。
揉め事に無関心な犬もいますが、揉めだすと攻撃的になるタイプの犬は家族の輪を大事に考えているタイプの犬かもしれません。飼い主さんや家族に対して攻撃的になっているのであれば、喧嘩を止めなさいと伝えている可能性は高いです。
この場合は、とにかく家族間の揉め事を解決することです。
まとめ
犬が飼い主さんや家族に対し、攻撃的になっている理由には色々なものがありますが、愛犬のためにもその原因となる事を見つけ、理解していくことが大切です。
攻撃的になることは決して良いことではありませんが、理由もわからずに締め付けを強めると、犬にとっては逆効果になってしまう可能性もあります。
正しい理由を理解し、愛犬にも「攻撃的になることは間違っている」と理解させられるよう、正しいしつけを行えるようにしていきましょう。