しつけができない飼い主の特徴とは?しつけのNG行動と解決策について
公開日 2020.07.10 更新日 2024.11.17愛犬のしつけが上手くできないと悩んでいる飼い主さんは非常に多いですが、同時に「うちの子はこういう性格だから」と、しつけを半ば諦めてしまっている飼い主さんも少なくありません。そこで今回は、しつけができない飼い主さんの特徴やNG行動について解説、NG行動に対するしつけの切り替え方についても解説していきたいと思います。
しつけができない飼い主さんの特徴とは?
しつけを行ううえで大切なのは、犬のしつけを諦めないことです。
犬をしつけ方にも褒めてしつける方法やスパルタでしつける方法など、実は様々な方法・スタイルが存在します。どのしつけ方にも間違いはありませんが、犬の性格や向いているしつけ方法はあります。
愛犬がしつけられないというのは、愛犬の事を理解しないまま諦めてしまっている事になります。つまり、愛犬の性格に合わせたしつけができていないというわけです。
しつけが入らないからといって、愛犬の性格を決めつけてはいないでしょうか。
しつけのNG行動:叱り方の曖昧さ
普段の生活の中で、愛犬にしてほしくない行動に対して過度なリアクションを取っていないでしょうか。例えば、クッションを壊そうとしたり、テーブルの上にあがってみたり、ゴミ箱を漁ってみたりと、犬はいたずらが大好きです。
こんな時、飼い主さんはどのようなリアクションを取っているか思い返してみてください。日頃のちょっとした出来事に対しても、しつけのNG行動が隠されています。
犬は物で遊ぶことが大好きなので、遊んでいいものかどうかの判断は飼い主さんの様子を見て判断しています。「だめだよ」「だめー」など、比較的優しい口調で叱っていたり、追い回したりしている場合はしつけのNG行動に該当してきます。
「ダメ!」の一言と厳しい態度で終わらせる
愛犬が駄目なことをしていても、飼い主さんが優しい態度で追いかけていては、愛犬も「飼い主さんと遊べる物だ」と判断してしまいます。
飼い主さんも友達に対し、背中をつついて知らないふりをしたり、物を隠すといったいたずらをしたことがありませんか?愛犬にとっては、これに近いようなノリなのかもしれません。
こんないたずらをした時、友達に真顔で怒られたシーンを想像してみてください。2度と同じいたずらをしたくないと思うでしょう。
犬に対しても同じで、厳しい態度で一言「ダメ!」と言い放ち、愛犬に構うことなく物を取り上げたり、片付けるようにしましょう。こうすることで、愛犬は「その物」で遊ぼうとしても、楽しくない事が起きると学習します。
しつけのNG行動:吠え癖
愛犬が吠えて言うことを聞かないというお悩みは、しつけの悩みで大きな割合を占める一つです。ここで整理しておきたいのが、犬の「吠える行動」に目を向けるよりも、犬が吠えてしまう「シュチュエーション」に目を向けておくことです。
犬は吠える動物ですので、私達が声を出すのと同じく「吠える」という行動は犬にとって当たり前の行動です。
愛犬が吠えるのはどんな時でしょうか。新聞や郵便物が来たときでしょうか、家のチャイムが鳴ったときでしょうか、人や車とすれ違った時でしょうか。
その多くは警戒のために吠えていることでしょう。しかし、家の中で吠えている場合は、警戒して吠えている意外にも、飼い主さんに対して要求して吠えているケースもあります。
家の中で吠える場合は
家の中で飼い主さんに対して吠える場合、日頃の叱り方が曖昧だったのかもしれません。
「吠えてみたら構ってくれた」「吠えてみたらおやつをもらえた」など、思い当たることは無いでしょうか。
前項でも説明した通り、曖昧な叱り方は愛犬に間違った認識を与えてしまうので、叱るときは厳しい態度でシンプルに振る舞いましょう。
何か「物事」に対して吠える場合は
チャイムや何かの「物事」に対して吠える場合、厳しく叱っても意識が他に集中しているため、言うことを聞いてくれない場合もあります。この時には愛犬の嫌いな音をたてたり驚かすなど、愛犬の嫌がる事を行って意識を反らします。
因みに犬は金属音や、金属を落下させるような音を嫌がります。こうすることで「吠える=嫌な音が鳴る」と連想させられれば、無駄吠えを減らす第一歩となります。
次のステップは「物事」が起きるタイミングの直前に、嫌な音をたてようとすることです。愛犬にとって嫌な「物事」から意識を遠ざけるようにするためです。
こうしたしつけが行えれば、普段の無駄吠えも抑えることができるようになります。
しつけのNG行動:噛み癖をなおしたい
愛犬のしつけを行う際に大事になるのが、どちらが上の立場なのかを理解させることです。犬は集団で行動する動物なので、リーダーとなる存在が大事です。
かわいい愛犬ですが、犬は友達関係よりも上下関係がはっきりしていたほうが安心して暮らすことができるのです。
犬が不必要に咬み付いてきたり、嫌なことをすると咬む場合には、愛犬自身がリーダーなのだと勘違いしてしまっています。これは飼い主さんが愛犬を甘やかしてしまったせいと認識しておきましょう。
飼い主さんの「手」に良いイメージを与えましょう
愛犬が咬み付いてくる場合、愛犬の認識を変えていかなければなりません。前項でも説明してきた通り、愛犬をしつける場合には毅然とした態度で厳しく対応することが大事です。
厳しくと言っても愛犬を叩いたりするのは逆効果です。特に頭を叩くような行為は攻撃と捉えられ、武器となる「手」は咬むべきものという認識になってしまいます。
飼い主さんの「手」はおやつを与えてくれたり、ごはんをくれたり、優しく撫でてくれるものでなくてはなりません。
時間をかけて理解させましょう
1日の中でごはんの時間、おやつの時間、散歩の時間など、愛犬のお世話をする時間は予め決めておきましょう。催促されるたびに、犬の言うことを聞いていてはいけません。
少しずつ愛犬との距離やバランスを保つため、どんな小さな事でも自分がリーダーであることを示さなければなりません。何かを与えるときは、リーダーである飼い主さんがタイミングを決め、飼い主さんが行うのです。
すぐに噛み癖を治すことはできませんが、時間をかけて理解させることで愛犬も飼い主さんをリーダーであると認識します。次第に愛犬との距離も縮まり、素晴らしい絆を築けるようになるでしょう。
「しつけができない」から抜け出そう!
いくつかの事例を交えてしつけの方法を解説してきましたが、冒頭でも説明した通り、愛犬のしつけを諦めないことが大切です。まずは愛犬の性格を理解し、どうして言うことを聞かないのかを考えてみましょう。
褒めて伸びる子、叱って伸びる子、正直なところ犬にも様々なタイプがいますが、基本的に犬は賢い動物ですので、飼い主さんが訴えようとしていることは理解しようとします。
日頃から愛犬を褒める癖をつけ、小さな成功でも褒めてあげましょう。「成功=楽しいことが起きる」という認識を付けることも大切なのです。
言うことを聞いてくれたときは思い切り褒めてあげ、完全に駄目な時以外は不用意に叱らず、基本は無視してやりすごしましょう。ちょっとした失敗でもかまってしまうと、逆に遊び心に火がついてしまう可能性もあるからです。
愛情を持ってアメとムチを使い分けられれば、愛犬へのしつけも上手くいきます。諦めずに頑張っていれば、飼い主さんも愛犬からたくさんのことを教わるようになりますよ。
まとめ
犬は非常に頭の良い動物ですので、諦めずに続けていればしっかりとしつけができるようになります。
不必要に褒めたり叱ったりはせず、愛犬が起こした行動よりも愛犬の気持ちを理解することに力を注いでみましょう。飼い主さんの行動と照らし合わせていけば、なにかヒントが隠されているかもしれません。
犬のしつけは本当に大変なものですが、大変だった犬にかぎって大人になると良い子に育っていったりもします。しつけが上手くいかないからと言ってあまり気負わず、まずは気持ちを整理して考えてみるところから仕切り直してみましょう!