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外耳炎?耳ダニ?油断できない犬の耳トラブルと対処法について解説

公開日 2020.10.14 更新日 2024.11.18
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外耳炎?耳ダニ?油断できない犬の耳トラブルと対処法について解説

最近、愛犬が頭を振っていたり、耳を掻いている様子を見かけていないでしょうか。もしかするとその行動は、外耳炎をはじめとした「耳トラブル」を抱えている行動かもしれません。普段はなかなか目にすることも少ない犬の耳の中ですが、実は意外と汚れていることもあります。犬の耳トラブルに関しては保険請求でも1番多い理由として挙げられており、油断はできないものです。

そこで今回は犬の耳トラブルのチェック方法や、耳トラブルの対処法について解説していきたいと思います。

意外と多い犬の耳トラブル

意外と多い犬の耳トラブル。アニコム損害保険株式会社が発表している「家庭どうぶつ白書2019」では、犬の保険金請求の理由として1位にランクインしているのが「原因未定の外耳炎」で約168,000件にのぼります。

 

また、14位には「細菌性外耳炎」の約45,000件がランクインするなど、嘔吐や下痢、皮膚炎、歯周病など、犬を取り巻く病気・トラブルは色々とありますが、その中でも耳トラブルに悩まされている犬は圧倒的に多いことがわかります。

犬の耳トラブルをチェック

犬の耳トラブルと聞くと、主にたれ耳の犬に多いトラブルというイメージもありますが、立ち耳の犬でも耳トラブルは発生します。

そこでまずは愛犬の耳をチェックしてみてほしいのですが、愛犬の耳から嫌な臭いはしていないでしょうか。また、耳を軽く裏返しして、耳の中の耳垢がこびりついていないでしょうか。

このほか、耳を触った時にベタベタと油ぽい感じがあれば、愛犬は何かしらの耳トラブルを抱えている可能性は高いです。

犬の様子から耳トラブルを判断

愛犬の日頃の様子を見ることでも、耳トラブルに悩まされていないかどうかを判断することができます。

耳を掻く仕草は最もわかりやすい仕草で、しきりに耳を掻いている場合は耳のトラブルが疑われます。ただし、皮膚炎を引き起こしていたり、何かしらのストレスを感じている場合もあるため、愛犬の様子をよく観察することが大事です。

また、愛犬が頭をしきりに振っていたりはしないでしょうか。たまにであれば問題ありませんが、しきりに頭を振っている仕草は、耳トラブルを抱えているサインとなります。

このように、愛犬の様子からも耳トラブルを予測することはできますが、やはり飼い主さんが愛犬の耳を軽くチェックし、トラブルに陥っていないかを確認する事が大切です。

では具体的に、犬の耳トラブルにはどのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。

犬の耳トラブルについて

保険請求でも1番に多い「外耳炎」は、耳の「外耳(がいじ)」と呼ばれる箇所に発生する炎症です。

犬の耳の穴はL字状になっており、鼓膜へと繋がっています。綿棒などを入れてもL字になっているため、鼓膜へ直接届くわけではありません。このL字部分が外耳といい、表に見える耳の部分を「耳介(じかい)」と呼びます。

外耳炎はL字型をした耳の中で発生する炎症で、細菌が原因で炎症を起こしている場合や、不潔にしてしまったことで炎症を起こしてしまう場合など、様々な原因が関係しています。

 

このほか、「内耳(ないじ)」と呼ばれる部分や「中耳(ちゅうじ)」と呼ばれる部分でも耳トラブルが起きますが、肉眼で確認できる箇所ではありません。

細菌性の外耳炎

愛犬の耳の中を確認した際に、耳垢が全体的に多いと感じた場合は耳トラブルを抱えている可能性は高いです。耳垢の量は、耳の入口付近にまで耳垢があれば、耳垢は多いと判断することができます。

 

また、状態が悪化していると強い臭いを発するようになります。本来であれば犬の耳はサラサラしており、悪臭もありません。

 

しかし、細菌性の外耳炎を引き起こしている場合、強い悪臭に加えて耳垢も粘ついていたり、黄色がかった色味をしています。

耳ダニ感染症

日頃から愛犬の耳の中をチェックしていればすぐに多い・少ないという判断もできますが、耳ダニ感染症を引き起こしている場合には大量の耳垢が確認できるため、初めて見る方でもすぐに判断が取れるでしょう。

 

耳ダニ感染症の場合の耳垢は黒ずんだ耳垢が大量に付着しており、強い悪臭もあります。恐らく愛犬に近づいただけでも、この悪臭を確認することはできるでしょう。

耳トラブルの対処法について

愛犬が耳トラブルを引き起こしているようであれば、すぐに動物病院で診てもらうようにしましょう。

また、慣れていないのであれば、不用意に耳の中を掃除しないようにしましょう。もしかすると耳掃除が原因で外耳に傷が付き、そこから感染症を引き起こしていることも考えられるからです。

 

何が原因で耳トラブルを発症しているかは検査しなければわかりませんが、その多くは完治するまでに意外と長い時間を要します。軽度であれば点耳薬だけで治療が済みますが、多くは2週〜3週ほど内服薬を与える治療となるでしょう。

耳トラブルを引き起こす原因とは?

食物アレルギーを持つ犬は皮膚トラブルを起こしやすいため、耳トラブルも発症しやすいと言われています。

 

耳トラブルを引き起こす原因にはアレルギーによるもの以外に、上記でも説明した不用意に傷をつけてしまったケースや、不潔にしてしまったことが原因となるケースなどが考えられます。

 

愛犬が耳トラブルに見舞われないようにするためには、耳を常に清潔に保つことが大切になるので、愛犬の耳のケアは定期的に行うようにしましょう。

犬の耳トラブルを予防するために

前述では耳のトラブルに耳の形状は関係がないと説明しましたが、やはり垂れ耳の犬種は立ち耳の犬種よりも耳の中が蒸れやすく、外耳炎を引き起こしやすいと言えます。

例えば、シャンプーした際に耳に水が入ってしまい、それが原因で蒸れてしまう場合などです。蒸れた耳の中は、細菌が繁殖するのに最適な環境となってしまうため、どうしても進行は早まります。

 

たれ耳の犬は定期的に耳を裏返し、悪臭や耳垢が増えていないかを確認するようにしましょう。一方で立ち耳の犬も油断は禁物です。多少、通気が良いからと言って繁殖しやすい環境に変わりはありません。

 

犬の耳トラブルを予防するためには、定期的なチェックと清潔に保つことが最も大切になるのです。

犬の耳掃除の方法

愛犬の耳掃除を行う際には、市販されているペーパータイプの耳掃除グッズを購入しましょう。

ペーパータイプの耳掃除グッズには耳の洗浄液が染み込んでありますので、指が届く範囲で構いませんので、あまり力を入れず、優しく拭き取る感じで耳掃除を行います。

 

少し慣れてくれば綿棒での耳掃除も出来ますが、綿棒を耳に入れられるのに慣れていない犬は、驚いたり頭を振って綿棒を追い出そうとします。まずはペーパータイプの耳掃除に慣れさせ、慣れてきたら綿棒を用いるようにしましょう。

 

なお、犬の耳はL字状になっていると説明しましたが、耳掃除に慣れていないのであれば、綿棒を奥まで入れずに見える範囲の掃除にとどめておきましょう。奥まで綿棒を入れると傷を付けてしまう恐れもあります。

まとめ

犬の耳トラブルについて解説してきましたが、気がついたら臭くなっていたというケースが多いトラブルでもあります。目や口は目にしていても、耳の中まではなかなかチェックする機会もないためです。

 

毎日のように耳掃除を行う必要はありませんが、場合によっては重大なトラブルを引き起こしかねないので、月に数回は耳の中をチェックするようにし、汚れていたら耳掃除を行うようにしましょう。

 

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