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大量に付着する犬のフケの原因とは?皮膚トラブルの対策について

公開日 2020.08.25 更新日 2024.11.17
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大量に付着する犬のフケの原因とは?皮膚トラブルの対策について

ふと愛犬を見てみると「フケ」が出ていたという経験はないでしょうか。実は犬がフケを出してしまう原因として考えられるのは、栄養の偏りやストレス、皮膚病、アレルギーなど、いくつかのサインと発している時です。

犬の体からフケが大量に出ているのはあまり良い状態とは言えませんので、早急に対応しておきたいところです。そこで今回は、犬のフケの原因や対策について詳しくしていきたいと思います。

犬のフケは皮膚トラブルのサイン?

まず理解しておきたいのが、いくら健康であっても犬はもちろん、私達も「フケ」が全く出ていないわけではないという事です。

フケの正体は、不要となった古い皮膚(角質)です。犬の場合は約3週間ごとに新たな皮膚が作られ、すでに体を覆っていた古い皮膚は自然と剥がれ、フケとなります。

因みに人間の場合は約4週〜6週ごと(部位によっても異なります)に新しく肌が生まれ変わっていますが、この肌が新しく作られる仕組みを、皮膚のターンオーバーと呼んでいます。シャンプーや化粧品などのCMでも見聞きしたことがあるかと思います。

犬のターンオーバーとフケの関係

犬のターンオーバーは約3週間(約20〜25日)サイクルでターンオーバーを迎えています。犬の皮膚細胞は4層から成り立っており、下の層から上へと細胞が押し上げられることによって新たな皮膚が誕生しています。

つまりフケとなる皮膚は、一番上の4層目にあった皮膚細胞ですが、3層目の皮膚細胞が押し上げられ、不要となった皮膚なのです。そのため、多少のフケであれば問題はないわけです。

一方、フケがあまりにも多い場合はどうでしょうか。このケースですと、皮膚のターンオーバーが早まっている、もしくはターンオーバーが乱れているという事が予測され、皮膚トラブルを起こしている事がわかるわけです。

皮膚トラブルの原因と対策

皮膚トラブルを改善させるためには、皮膚のターンオーバーを正常に戻すことが目標となります。

しかし、犬のターンオーバーは約3週間サイクル。犬の皮膚トラブルを改善させるためには、3週間以上の時間が必要になってくるということを、まずは理解しておきましょう。

塗り薬やシャンプーを行うことが解決策と思われてしまいますが、場合によっては逆効果になる場合もあります。

そこでまずは、愛犬の皮膚の状態がどうなっているのかを把握し、適切な対策を取れるようにしていきましょう。

食生活の変化、栄養の偏りが原因の場合

最近、愛犬に与えているドッグフードを切り替えたり、これまでとは違った生活スタイルに変わっていはいないでしょうか。

栄養のバランスが偏っていたり、愛犬に合わないドッグフードを与えていた場合、フケが発生する可能性はあります。解決策としてはドッグフードを切り替える、もしくは生活環境を整えてあげることが先決となります。

また、シャンプーを切り替えた場合にもフケが増える場合があります。この場合は、シャンプーが愛犬に合っていない事が予想されますので、低刺激性のシャンプーに切り替えてあげる必要があります。

アレルギーが原因による場合

これも愛犬に与えている食事に関係してくる問題ですが、愛犬が何かしらのアレルギーを持っている場合、アレルギー性皮膚炎を引き起こしてしまい、フケが増えてしまうという場合もあります。

愛犬が抱えているアレルギー物質が含まれないドッグフードを与えることで、アレルギー性皮膚炎を回避することはできますが、皮膚も同時に荒れた状態になっているため、食事の管理と皮膚ケアを同時に行う必要があります。

「膿皮症」という場合も

何かしらの皮膚トラブルを発症している時や、栄養が偏っている時など、何かしらの要因で免疫力が低下すると、犬の皮膚にもともと存在している「ブドウ球菌」という菌が増殖し、「膿皮症(のうひしょう)」を引き起こしてしまいます。

膿皮症は、犬の免疫力が低下した時に引き起こされる皮膚疾患で、大量のフケや皮膚の赤らみ、脱毛といった症状がみられるようになります。

犬の皮膚トラブルを放置しておくと、膿皮症などの症状を引き起こし、より状態が悪化していってしまうため注意が必要なのです。

疾患や寄生虫が原因になることも

犬のフケが増える原因には、栄養やアレルギーだけが原因とは限りません。

例えば、「脂漏症(しろうしょう)」と呼ばれる疾患により、フケが多くなる場合があります。しかし、脂漏症は遺伝性による疾患であるため、恐らく幼犬の頃から皮膚トラブルを抱えていたことと思います。

脂漏症で、なおかつフケが多いという症状であれば「乾性」と呼ばれる、皮膚が乾燥してしまうことでフケが増える脂漏症のタイプかと思われます。脂漏症の場合は、動物病院で対策をとることをおすすめします。

脂漏症に関しても少し厄介ではありますが、細菌や寄生虫といった外的要因で皮膚トラブルを起こし、犬のフケが増加するというケースもあります。

真菌や寄生虫による原因の場合

カビの一種である「真菌」によるものや、「ツメダニ」や「疥癬(かいせん)」などの寄生虫によるものが原因で皮膚トラブルを引き起こす場合がありますが、いずれも動物病院で検査を行い、適切な処置を行う必要があります。

それぞれ症状や状態は異なりますが、例えば真菌が原因となる「皮膚糸状菌症」の場合は、大量のフケに加えて犬のいずれかの箇所に円形脱毛が見られるようになります。

一方、ダニが原因となる場合は大量のフケや強い痒みが特徴で、ツメダニが原因となる「ツメダニ症」や、ヒゼンダニが原因となる「疥癬」が代表的です。

フケの原因が真菌や寄生虫によるものであれば、駆虫を目的とした内服薬が処方され、現状の肌に適したシャンプーで体を洗浄させるなどの対策を行うことになります。

なお、ツメダニやヒゼンダニは飼い主さんにも伝染る場合があるため、飼育環境やお世話を行う際には注意が必要です。

シャンプーのしすぎも悪化を招く

犬のフケが増加していくと、飼い主さんとしてはすぐにシャンプーをして、体を綺麗にしたいと思ってしまいますが、はっきりと原因がわからないままシャンプーするのは避けましょう。

犬は人間とは異なり、頻繁にシャンプーするべきではありません。健康な状態であれば月1回のシャンプーでも十分です。逆にシャンプーしすぎると皮膚が乾燥してしまい、皮膚トラブルを引き起こす場合もあります。

また、皮膚トラブルを引き起こしている場合は香料の強いシャンプーなどを使用せず、低刺激性のシャンプーやイオウ配合のシャンプー、薬用シャンプーなどで洗浄するようにしましょう。

いずれのケースも改善までには少し時間がかかりますので、すぐに結果を求めようとはせず、忍耐強く愛犬の皮膚トラブル改善に対処していく必要があります。

まとめ

犬の皮膚トラブルは飼い主さんが判断できるものもあれば、判断が難しいものもありますので、動物病院で検査を受けるのが最も安心です。犬の体からフケが出ることはあっても、通常であれば「多い」と感じる程度の量ではありません。

犬の体に付着するフケが多いと感じられれば、恐らく何かしらの皮膚トラブルを引き起こしている可能性は高いので、まずは検査を行うことをおすすめします。

犬の皮膚トラブルは放っておいても改善されることはありませんので、気がついた時にすぐ対策を講じ、1日でも早く愛犬の皮膚トラブルを改善させてあげましょう。

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