犬が舐める行動と理由について解説!舐めるのをやめさせたい場合の対処法も
公開日 2020.07.01 更新日 2024.11.18愛犬が顔をなめてきたり、手や足を舐めてくることも多いかと思いますが、この他にも床やソファを舐める行動を見せたことはないでしょうか。犬が何かを舐めるという行動は、私達が手でどこかを触るという行動に近いものがありますが、それぞれの理由を理解することで、愛犬についてより一層の理解を深めることができるようになります。そこで今回は、犬が舐める行動や理由、どのような感情で舐めているのかを解説し、舐めることをやめさせたい場合の方法についても解説していきたいと思います。
犬が舐める行動とその理由とは
犬は舐める事で物を認識したり、自分の体や相手を舐めることで感情表現を表したりします。
犬にとって「舐める」という行動には様々な理由や感情が込められており、コミュニケーションの手段として重要な役割を担っています。
犬が舐める行動には、大きく3つに分けることができます。
- 自分自身を舐める行動
- 相手(飼い主)を舐める行動
- 物を舐める行動
犬にとってはいずれも自分の感情を訴える行動になりますが、舐めさせるのをやめさせた方が良い場合もありますので、それぞれどのような感情で舐めているのかを理解するようにしましょう。
愛犬が自分を舐める行動とその理由
愛犬が手足やおしりを舐める行動は、単に自分の体をグルーミング(毛づくろい)している理由のほかに、ストレスによる要因が関係しているかも知れません。
猫にも見られるグルーミングと呼ばれる行動ですが、舐めることで体に付着している汚れをきれいにし、自分の健康を維持しているという理由があります。
ただし、皮膚がただれるほどに舐めていたり、毛が抜け落ちるほどに舐めている場合はグルーミングではなく、ほかの理由があるのかもしれません。
皮膚病を引き起こしている場合は診察を
犬がしきりに舐めている部分が赤くただれていたり、毛が抜け落ちている場合は皮膚病を疑ったほうが良いでしょう。この場合、舐める以外にも噛むような様子も見られないでしょうか。
皮膚病を引き起こしている要因には、寄生虫やアレルギー等の外的な要因から、ストレスによる精神的な要因が考えられます。
あまりに患部の状態が酷いのであれば、動物病院で診察を受けることも必要になるでしょう。
犬が舐めてしまう原因を突き止めることは重要にですが、まずは患部の状態を回復させるため、必要な処置を施してあげることが再優先課題となります。
ストレスによる要因を探ってみましょう
犬はストレスが理由で、自分の体を舐める場合もあります。
軽いものでは「暇なとき」や「構ってくれないとき」が挙げられますが、この場合は飼い主さんが愛犬と向き合って、愛犬の欲求に答えてあげることで解決するかと思います。
一方、患部に痛みがあったり上記に挙げたストレス要因が積み重なれば、必要以上に舐める行動をとり、結果として皮膚が赤くなるほどに舐めてしまう場合もあります。
愛犬が飼い主を舐める行動とその理由
愛犬が飼い主さんを舐める行動は、その多くが愛情表現によるコミュニケーションになりますが、犬が舐める箇所によって愛犬が求めてきている理由や感情を理解することができます。
中でも特に多いのが、口元を舐めてきたり、手や足を舐める行動です。
いずれも飼い主さんに対しての愛情表現になりますが、口元と手足を舐める行動には微妙に違った感情や理由があります。
口を舐めてくる行動と犬の感情
愛犬が口を舐めてくる行動は、飼い主さんに対して強い愛情表現や敬意を示してきている場合に取る行動です。
何かをねだるというよりかは、自分の感情を伝えている行動になるので特に問題のない行動ではありますが、いつまでも舐めさせておくのは衛生的ではありません。
このほか、母犬にご飯をねだるなど、子犬の頃の名残で口元を舐める場合もあります。
この場合はおやつやご飯をねだる理由で口元を舐めてきていますので、ご飯やおやつの時間でなければ、きっちりとやめさせるようにしましょう。
毎回のようにおやつを与えてしまうと、「口を舐める=おやつがもらえる」と認識してしまいますので注意が必要です。
手や足を舐めてくる理由とは?
愛犬にとって飼い主さんの手は、おやつやごはんを与えてくれたり、遊んでくれたり、やさしく撫でてもくれる、大好きな体の一部です。
愛情表現の一つとして手足を舐めてくる場合もありますが、遊んでほしい時やおやつが欲しい時、犬は飼い主さんの手や足を舐めることで催促していますので、口を舐めてくる時と同様に適切に対処するようにしましょう。
一方で、おねだりしている様子も見られないのに手や足を舐めてくる場合には、手や足に付着している皮脂や臭いを楽しみ、舐めているのかもしれません。
愛犬にとって害となる菌が付着している場合も考えられますので、舐めさせないようにしつけするようにしましょう。
愛犬が物を舐める行動とその理由
愛犬がソファやカーペット、その他の物を舐める行動には、大きく2つの理由が考えられます。
その一つが、カーペットやソファに食べ物の臭いが付着し、好奇心から舐めている場合です。
私達が食べた物の残りカスや汁などが付着し、食べ物の臭いがするからその場所を舐めるという行動は、犬にとって通常の行動です。
一方、こうした理由がないのに舐めている場合には、ストレスが関係しているのかもしれません。この場合、いくつかの要因が考えられますが、舐める行動をやめさせるためにも、原因を突き止めるようにしましょう。
物を舐める行動はストレスが原因している?
必要以上にその場所を舐めていたりする場合、お腹が空いていたり、不安に感じていることや暇であるなど、何かしらのストレスを感じている事が考えられます。
特に床をなめる行動は衛生的ではありませんので、すぐにやめさせるようにしましょう。ソファを舐める場合も同様で、付着した毛を飲み込んでしまい、消化不良を引き起こす事も考えられます。
ダンボールなどを舐める場合もありますが、この場合は感触を楽しんでいたり暇である場合も考えられますが、水分や何かしらの栄養価が足りていない事も考えられます。
必要以上にダンボールばかりを舐める場合は、念の為、動物病院で検査を受けてみても良いかも知れません。
犬が舐める行動をやめさせたい場合
犬が飼い主さんを舐めてくる行動をやめさせたい場合は、舐められて楽しそうに振る舞わず、できるだけ無視するように努めましょう。
可愛らしい愛犬の愛情表現ですが、顔や手足を舐めなくても愛情をかけてもらえると理解させることが大切です。構ってほしそうな仕草に気がついたら、しっかりと愛犬の欲求を満たしてあげるようにしましょう。
一方、物を舐めてしまう場合には「ダメ」と指示を与えるようにしましょう。諦めずに毎回繰り返していけば、愛犬もしっかりと理解してくれるようになります。
また、愛犬がなぜ舐めているのか、どうしてストレスがかかっているのかを理解することが重要です。舐めている愛犬が悪いのではなく、原因は飼い主さんにある場合も考えられますので、今一度、日頃の様子を思い返すようにしましょう。
まとめ
犬が何かを舐めるという行動は、特に不自然な行動ではありません。しかし、場合によってはストレスのサインを出していたり、体の不調を訴えている場合もあります。
普段から舐める行動を取らない犬が舐めている場合は、何かしらの要因が関係している可能性が高いので、まずは原因を追求し、適切に対処するようにしましょう。